科学研究費基盤研究(S):近代アジアにおける水圏と社会経済 ― データベースと空間解析による新しい地域史の探求
人文社会科学系と理工系の双方の専門分野から、大学・研究所に在籍する研究者、特任研究員、院生が、それぞれ歴史DBユニットと空間解析ユニットに所属した上で、プロジェクトに参加し、歴史研究を進めている。
慶應義塾大学 経済学部 教授
東南アジア島嶼部の気象、貿易、農業生産がどのように関連したかの解明に取り組んでいる。
西ジャワ・バンテン地方の社会動態を検討した『近世東南アジア世界の変容−グローバル経済とジャワ島地域社会』(名古屋大学出版会、2014)で第12回日本学士院学術奨励賞と 第12回日本学術振興会賞(ともに2016年)を受賞。その後マレー海域で海賊と呼ばれた商業軍事集団の地域政治経済における役割を探求し、世界各地の海賊と比較した編著In the Name of the Battle against Piracy: Ideas and Practices in State Monopoly of Maritime Violence in Europe and Asia in the Period of Transition (Leiden and Boston: Brill, 2018) を近刊。最近は北スラウェシ・ミナハサ地方における輸出作物生産とその社会的インパクトを検討している。
早稲田大学第一文学部卒業(1993)、オランダ・ライデン大学で博士号取得 (Ph.D. in History, 2005)、 アメリカ・ラトガース大学歴史分析センター客員研究員 、国立シンガポール大学人文社会科学部歴史学科ポストドクトラルフェロー、台湾・中央研究院人文社会科学研究中心助研究員、広島大学大学院文学研究科准教授を経て、2016年4月より慶應義塾大学経済学部准教授、2019年4月より現職。